2011/02/05

イノベーション疲れ?

昨日は、某学会の委員会で、夏のシンポジウムの企画に関する議論に参加した。
主に企業の方々を対象にしたシンポジウムを企画するので、どのように企業の方々をひきつけるかがポイントとなった。

だいたい予想できる議論の進み方ではあったが、いくつか関心をひく発言もあった。

一つは、グローバル化についてである。このキーワードなくして最近の日本企業を語ることはできない。

議論の参加者はみなさん企業の技術経営の最新の動向に通じた方たちである。
当然グローバル化を不可避のトレンドとして、それに対応するために突き進まなければならないという認識を持つ人がほとんどだ。

だが、グローバル化を冷めた目で見ている人ももちろんいる。
「大企業が海外に出ていくというから、下についている中小企業も仕方なく出るというところが多い」という発言もあった。

なにか日本の企業のあり方を別の見方で見ようという雰囲気も広がっている気がする。

もう一つは、イノベーションについてである。
21世紀の最初の10年間にひたすら叫ばれた言葉である。

イノベーションは、誰にも明確に理解されていたコンセプトではなかったものの、日本だけでなく世界で圧倒的な力をもった。
誰もが反対できないコンセプトであるし、停滞している先進国経済を浮揚させるにはイノベーションしかないということを誰もがいっていた。

だが、昨日の議論のなかで、もうイノベーションは飽きた、というようなことを言う人がいた。
何となくそういう感覚がこれから広がっていく気がする。

今年一年くらいの間に、大きな感覚の変化が見えてくるのではないかという予感がするが、どうだろうか。

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