日本の宇宙開発関係者が大きな期待を抱いていた金星探査機「あかつき」は、残念ながら失敗に終わった。金星の軌道投入の際の速度調節を行うエンジンの不調が原因だという。6年後に金星に近づく際に軌道投入のチャンスはあるが、報道を聞く限り、成功の可能性はきわめて低そうだ。
以前の火星探査機「のぞみ」とあわせて、これで日本の惑星探査は2機連続失敗となった。
最近、日本の宇宙開発は本当に成功続きだった。昨年の宇宙ステーション補給機(HTV)や、今年の「はやぶさ」の成功は、世界に日本の宇宙開発の存在感を示した。H-IIAロケットの打上げも2005年以降、12回連続成功している。
そのためであろう、今回、「あかつき」の失敗に対するメディアの批判は弱い。「たまの失敗」は許される、ということだろうか。だが、これでもし次のミッションも失敗したら、連続失敗ということで世論は厳しくなるだろう。今回の失敗はやはり痛いのだ。
惑星探査の初期には失敗はつきものだ。1962年7月に打ち上げられた米国の最初の金星探査機マリナー1号は失敗、同年8月に打ち上げられたマリナー2号は成功した。1964年11月に打ち上げられた火星探査機マリナー3号と4号についても、前者は失敗、後者は成功となっている。
だが、その後の米国では、水星・金星・火星への無人探査の成功割合はかなり高く、1977年に打ち上げられたヴォイジャー1号・2号は木星以遠の外惑星探査にも見事成功した。
JAXAは、「のぞみ」と「あかつき」の失敗をもとに技術開発プロセスをあらゆる面から洗い直してほしい。既にメディアでも、「のぞみ」時の教訓が十分に生かされていなかった、予算不足等の原因もありリダンダンシーが不十分だった、というような指摘がなされている。マネージメントと開発現場とが真にスムーズに噛み合ってプロジェクトを進められる環境を整えることが重要だろう。
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